The study of linearity for calibration curve and intensity in ATR method

1974 
ATR法においてKRS-5および塩化ナトリウムを高屈折率媒質とした場合のピーク強度および検量線の形の差異について入射角を変えた場合の影響,光学定数の変化による影響など実験および計算の両面にわたり検討を行ない以下の結果が明らかとなった.(1)塩化ナトリウムを高屈折率媒質とすると一般にKRS-5より強度の大きいスペクトルが得られた.すなわちベンゼン,安息香酸イソアミルエステルの四塩化炭素溶液を塩化ナトリウム,KRS-5を媒質とし,また二硫化炭素溶液についてはKRS-5を用いて検量線の測定を行なったところ,おのおのほぼ良好な直線性を有する検量線が得られ,塩化ナトリウムを用いた場合には,KRS-5に比べ,3~5倍に強度が増加した.(2)ベンゼンの光学定数に関する文献値を用いてベンゼン1035cm-1の検量線を計算により求めたところ,両媒質とも良好な直線関係が成立することが明らかとなり,強度比も実験値と大略一致した.また光学定数,入射角などが変化した場合の反射率に及ぼす影響を考察するため,相対実効厚みde/λ1に関して計算を行なったところ,塩化ナトリウムの場合には特にこれらが反射率に敏感に影響を及ぼすが,試料に対し適当な屈折率をもつ溶媒を選択し,濃度,入射角などの測定条件について注意をすれば直線性のよい検量線が得られることがわかり,実験結果とも符合した.
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