Thyroid hormone receptor and thyroid hormone refractory disease.
1999
転写制御の分子メカニズムに関する研究が,ここ数年顕著に進展している.転写制御に重要な働きを持つ転写共役因子がいくつか同定され,転写促進および抑制機構,転写制御とクロマチンの構造変化の関連などが解明され始めた.転写調節因子としての核内受容体を見たとき,甲状線ホルモン受容体(TR)はレチノイン酸受容体とともにもっとも典型的な転写因子型受容体であり,その作用機構は多くのbig labによって精力的に研究されている.一方,甲状腺ホルモン不応症から見出されるTR異常は, TRの機能と構造に重要な情報を提供してきた.疾患モデルとして,トランスジェニックマウスやノックアウトマウスの作成と解析も行われている.
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