An Autopsy Case of Malignant Pleural Mesothelioma with Prominent Deposition of Chrysotile in the Lung.

1995 
石綿肺に合併した悪性中皮腫の一剖検例を報告した. 症例は49歳, 男性で, 約35年間の造船業従事歴がある. 労作時の呼吸困難で発症し, 胸部X線像, 胸部CT像にて右胸膜悪性中皮腫が疑われ, 急速な経過をとり死亡した. 剖検にて悪性中皮腫, 上皮型と診断でき, 末梢肺には石綿肺の所見を伴った. エネルギー分散型微小X線装置が組み込まれた透過型電子顕微鏡を用いて肺内に沈着するアスベスト繊維を分析した結果, クリソタイルが74%, クロシドライトが24%を占めた. これまで, アスベスト曝露に関連する悪性中皮腫, 肺癌の発生に関してクリソタイルの関与は少ないと考えられてきたが, 本例はクリソタイルの発癌性が重視される稀な一例である.
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