Risk factors for uremic pruritus in long-term hemodialysis patients

2001 
【目的】透析皮膚〓痒症の発症機序や病態に関しては未だ不明な点も多く, 種々の対策や治療が試されているにもかかわらず, 確実な治療法がないのが現状である. 今回私たちは, 維持血液透析患者における皮膚〓痒症の実態を明らかにし, 背景因子および各種臨床検査値との関連性を検討した.【対象と方法】新潟県内41施設の維持血液透析患者2474名 (年齢60.4±12.8歳, 透析期間8.2±7.5年 (平均±標準誤差)) を対象に, かゆみの程度 (5段階カテゴリー評価とvisual analogue scale (VAS: 視覚的尺度) による評価), 頻度, 部位, 時期, 睡眠障害の程度および治療内容についてのアンケート調査を実施した. さらに, 臨床検査値 (Ca, P, int-PTH, BUN, Cr, Ht) および透析膜の種類について各症例のデータを調査し, 〓痒症との関連を解析した.【結果】1801名 (72.8%) に〓痒の経験を認め, そのうち約75%が毎日〓痒感を訴えていた. 約半数に〓痒による睡眠障害を認めた. 背景因子では男性, 中高年層, 長期透析症例で, 臨床検査値ではCa≧9.7mg/dl, P≧5.6mg/dl, int-PTH≧360pg/ml, BUN≧81.2mg/dlの症例で中等度以上の〓痒を有する危険率が有意に高かった. 使用されている透析膜の種類 (ポリメチルメタアクリル膜のBG/BKシリーズ, セルローストリアセテート膜, ポリスルフォン膜) と中等度以上の〓痒を有する危険率には有意差を認めなかった.【結論】血液透析患者において皮膚〓痒症が高頻度にみられ, 睡眠障害などQOLに影響を及ぼしていることが確認された. 性別, 年齢, 透析期間, Ca, P, int-PTH, BUNと〓痒の発症に関連性を認めた.
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