Factors affecting the success of Cryptomeria japonica plantations and regeneration of hardwoods in plantations in a snowy region of northern Japan.

2009 
多雪環境下にある秋田県内の三つの小流域において, スギ人工林を対象に, スギの成林状況と広葉樹の侵入による混交林化の程度に影響を及ぼす要因を分析した。スギの密度や樹高成長は標高の増加に応じて低下し, 標高約650 m以上になると, 密度は標準値を下回るようになり, 上層木平均樹高は地位5級 (地位の最下位) の樹高曲線の値を満たさなくなった。三つの調査流域のスギ人工林内には, ミズキ, コシアブラ, リョウブ, ウワミズザクラ, ブナ, ミズナラなどの多様な広葉樹が共通して出現した。標高が増すにつれてスギ林の不成績化と広葉樹の侵入による混交林化が進む一方で, ササ類の密度も高くなり, 広葉樹の侵入・定着が阻害される場合もあった。標高870 m以上では人工林としてはもちろん混交林としても成林している状況になかった。以上の結果から, スギ人工林の経済林としての維持管理を流域スケールで効率化するためには, 標高約650 m以下, 最深積雪深およそ2.0 m以下の範囲に重点をおくことが有効である。これより高標高に存在する人工林については機能の重点を経済林から環境林へとシフトさせていく必要があると考えられる。
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