A Case of Presacral Cyst Histologically Suspected to be a Pseudocyst

2005 
症例は28歳の男性で, 便秘・排尿困難を主訴に近医を受診し, 腹部超音波検査で骨盤内腫瘤を指摘され当科に紹介された. 骨盤CT およびMRIで仙骨前面に石灰化を伴う径14×9×10cmの嚢胞性腫瘤を認めた. 周囲臓器への浸潤所見はなかった. 注腸検査および大腸内視鏡検査では直腸は後壁側からの強い壁外性圧迫で狭窄していた. 直腸粘膜生検では異型細胞は認めなかった. 仙骨前面嚢胞性腫瘤の診断で経腹的に腫瘤摘出術を施行した. 腫瘤は直腸後面にあり一部仙骨および尾骨と強く癒着していたが, 直腸や骨への浸潤は認めなかった. 摘出標本では比較的厚い被膜を有し, 暗赤色血性の液体と壊死物質を含んでいた. 組織学的には嚢胞壁は炎症細胞浸潤を伴う線維組織が主体で上皮成分を欠き仮性嚢胞を疑われた. 便秘・排尿困難は改善し術後26日目退院した. 仙骨前面には種々の嚢胞性腫瘤が発生するが, 仮性嚢胞の報告例は極めてまれであり, 若干の文献的考察を加え報告する.
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