トリフルリジン・チピラシル塩酸塩配合錠の有効性および安全性の初期評価―薬剤師外来を含めたチーム医療による安全対策について―

2015 
2014 年5 月にトリフルリジン・チピラシル塩酸塩配合錠(ロンサーフ®配合錠)は,治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌に対して世界に先駆け日本で販売された。新たな治療選択肢として有用性が示されている一方で,適正使用および安全性確保を図るために製薬会社より医療関係者に安全対策への協力が求められている。今回,当院において本剤を導入した患者16 例を対象として有効性および安全性の評価を行った。大腸癌取扱い規約(第8 版)の効果判定基準ResponseEvaluation Criteria in Solid Tumors(RECIST)ガイドラインで評価可能な4 例の解析ではCR 0 例,PR 0 例,SD 1 例で病勢コントロール率25.0%であった。三次治療以降で使用する保険適応のため,16 例のうち三次治療9 例,四次治療6 例,五次治療が1 例であった。そのためGradeの高い副作用を懸念していた。Grade 3 以上の好中球減少が7/16 例(43.8%)と高頻度に認められたが,その他の有害事象含め,この薬剤に関連した治療中の副作用での入院例はなく全例外来治療可能であった。薬剤師の医師への提案は121/126件(96.0%)が採択され,副作用に対する支持療法施行後はすべて改善を認めた。
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