A case of successfully resected minute hepatocellular carcinoma

1979 
2年間にわたる肝硬変の経過観察中に,α-fetoprotein(以下,AFP)が赤血球凝集反応で陽転したため,原発性肝細胞癌の合併を疑い,血管造影を施行したところ,右葉下部に小濃染像を認め微小肝癌と診断し,切除し得た1例を報告した.AFPは肝癌発見から外科切除までの4カ月間にradioimmunoassayで202ng/mlから360ng/mlまで,ゆるやかな上昇傾向を示し,腫瘍切除により正常値まで低下した.この成績はAFPが腫瘍細胞由来であったことを示しており,肝癌早期発見の検査手段としてのAFP微量スクリーニングの意義が認識された.腫瘍は三宅の乙型肝硬変に合併した1.5×1.4×1.0cmの大きさで,被膜を有し,組織学的異型度は主にEdmondson分類のII型であった.癌細胞内にglobularな形態を示すhyaline bodyの出現を認めたが,肝硬変部には認めなかった.HBs抗原は血中及び肝内とも陰性であった.
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