A case of cardiac tamponade due to uremic pericarditis successfully treated with only one-time pericardiocentesis after intensive hemodialysis

2009 
症例は67歳,女性.IgA腎症による慢性腎不全で,全身浮腫を認めたため透析に導入.透析は特に問題なく施行できたが,著明な心拡大を認め,心エコーにて左室駆出率の低下(24%)と中等量の心嚢水貯留と右房のcollapse所見を認め,心タンポナーデの状態と診断.原因疾患の検索では特に異常所見は得られず,まずは連日透析と徹底した16 kgに及ぶ除水を行った.しかし,心拡大や心エコー所見は軽度の改善に止まったため,心嚢穿刺を敢行し,約500 mLの粘稠性で非血性の滲出液を排出した.心嚢液からは菌の検出はなく,その後の持続ドレナージは施行しなかったが,心拡大は速やかに軽快し,心エコー所見も改善した.尿毒症性心外膜炎は,近年経験することがまれになってきたが,致死的な疾患としての認識が必要な疾患である.今回われわれの経験した症例は,循環動態が安定していたため,まず連日の強化透析を行い大量の除水も行ったが,それだけでは大きな改善が得られず,その後1回の心嚢穿刺排液したのみで著明な改善を認めるに至り,このような症例における対応への一つの示唆を与える症例であった.
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