Effects of Heating Rate and High-temperature Holding on Soy Protein Gel Viscosity

1990 
大豆タンパク質のゲル特性をコントロールする目的で加熱時の温度環境を変化させた.試料としては大豆グリシニンとβ-コングリシニンを用いた.物性の測定は, 加熱中の粘性変化,加熱前後のチキソトロピー性について分析を行なった, (1) 加熱冷却過程における温度上昇下降速度を変えると, β-コングリシニンの場合はよりゆっくりした速度の場合に高い粘度を得ることができた. (2) グリシニンの場合はある特定の速度(35℃/h) の場合粘度が上昇することが観察されたが,他の場合は顕著な粘度上昇がみられなかった. (3) 加熱冷却処理を行う際に,高温(90℃)で一定時間温度保持を行うと, β-コングリシニンの場合は濃度に関わらず粘度を上昇させる効果があり,この効果は冷却後のゲルの粘性に反映した. (4) グリシニンの場合は低い濃度で粘度上昇の効果があったが,濃度が高くなるとせん断による構造の破壊によって粘度は下がった. (5) 以上の結果, β-コングリシニンの場合のゲル形成は,破壊されても静置によって復元し得る非共有結合を主とし,グリシニンの場合は,破壊されると復元できないジスルフィド結合を主体としていると推定された.
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