免疫療法の効果判定指標としての血中DHEA-S 値

2010 
がん治療あるいは再発予防を目的として,活性化自己リンパ球投与を行った症例の多くでQOL の改善がみられた。今回,このQOL 改善と関連する検査数値の解析を試みた。対象者は高齢者も多いことから,アンチエイジング医療で測定されているマーカーのうちデヒドロエピアンドロステロン(DHEA-S)に注目し,比較的長期間追跡できた症例の血清中DHEA-Sを測定した。その以下の結果を得た。 1.手術,抗がん剤治療,放射線治療によりDHEA-S値は著明に低下した。 2.多くの症例で低下したDHEA-S値が活性化自己リンパ球投与により回復した。 3.活性化自己リンパ球投与により,投与開始前よりDHEA-S値が上昇した症例ではがんの再発が少なかった。 4.活性化自己リンパ球投与により,投与開始前よりDHEA-S値が回復しない症例からがんの再発がみられた。DHEA-Sは免疫療法の効果判定と治療の指標となる可能性が示唆された。
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