LONG-TERM TREATMENT RESULTS AND PROGNOSTIC FACTORS IN SKULL BASE SURGERY FOR NASAL AND PARANASAL SINUS MALIGNANCIES

1997 
1987年1月から1996年8月までの9年8カ月間に筆頭著者が経験した頭蓋底に浸潤した鼻副鼻腔癌に対する頭蓋底外科手術症例全54症例をもとに, 頭蓋底外科手術の遠隔成績とログランク検定による予後因子について検討した。(1) 頭蓋底浸潤部位による頭蓋底の切除範囲別に累積5年生存率 (Kaplan-Meier 法) を算出してみると, 全組織型では前頭蓋底群 (n=19): 69%, 前中頭蓋底群 (n=28): 36%, 中頭蓋底群 (n=7): 83%であり, 全症例 (n=54) では52%であった。(2) 局所制御率は5年および9年時点で70%であった。(3) 予後因子として統計的に有意 (P<0.1) なものは全組織型でみると頭蓋底の切除範囲に関係なく手術時年齢70歳以上と腫瘍の完全切除度であり, 浸潤部位の中では眼窩尖端部, 卵円孔, 斜台, 硬膜, とくに前中両頭蓋底にわたる硬膜浸潤の有無があげられ, また術後合併症も有意とされた。(4) 副鼻腔悪性腫瘍の頭蓋底浸潤部位の高危険領域は, 臨床的にも統計的な検討と一致した。
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