Polymers and Environment II. Development of New Biodegradable Polymers.
1993
本研究では, 新規光学活性ラクトンの (R) -または (S) -3-メチル-4-オキサ-6-ヘキサノリド {MOHEL, 3-ヒドロキシ酪酸 (3HB) とエチレングリコールから成るラクトンに相当} と環状エステル {e-カプロラクトン (CL), δ-バレロラクトン (VL), β-プロヒオラクトン (PL), L-ラクチド (LA) } とのコポリマー, 環状カーポネート {2, 2-ジメチルトリメチレンカーボネート (DTC) } とCLあるいはLAとのコポリマー, ならびにこれら各モノマーのホモポリマーを, AIEt3-H2Oなどの一般的触媒あるいは有機ランタナイド錯体触媒を用いて合成した. 続いて, これらポリマーの熱的特性などの物性を測定した上で, 各ポリマーの活性汚泥, 海水, および酵素による生分解性を検討した. 調べたポリマーのうち, いずれの条件下でも分解性が顕著に認められたのは, (R) -MOHEL/CLコポリマー (特にCLユニット50脚1%以上のもの) であった. ポリマーの生分解性は光学活性, 分子量, 融点, 結晶化度などポリマー自身の化学構造や物性のみならず, (菌体外) 酵素の基質特異性にも強く依存することが示された. また, (R) -MOHEL/CL (=15/85) コポリマーのエステラーゼ酵素による分解生成物を1H NMRや質量分析計などを用いて解析したところ, このポリマーはその大部分が最終的にはCLのオキシ酸 (6-ヒドロキシカプロン酸) モノマーにまで分解されることが判明した.
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