TS-1+Paclitaxel併用療法にて癌性腹水が消失したスキルス型胃癌の1例

2004 
癌性腹水を伴ったスキルス胃癌に対してTS-1+paclitaxelによる化学療法を施行したところ癌性腹水が消失した症例を経験したので報告する。症例は56歳女性。心窩部痛を主訴に近医を受診。スキルス胃癌と診断され当科紹介された。精査にて腹水貯留を伴った切除不能胃癌と診断。TS-1+paclitaxelによる併用化学療法を施行した。regimenはTS-1 100mg/day(2週投薬2週休薬) paclitaxel 60mg/dayをTS-1内服開始1日目と8日目に投与するサイクルを1クールとした。3クール終了後grade3の白血球減少とgrade2の悪心嘔吐下痢を認めたが保存的加療にて改善した。効果判定にて原発巣は画像上50%以上の改善を認めるとともに腹水は画像上完全消失した。本療法は切除不能スキルス胃癌に対する有効な治療選択の一つとして期待できる。
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