化学療法が奏効した気胸合併超高齢者4 期肺腺癌の1 例

2014 
超高齢者非小細胞非平上皮肺癌症例に対し,カルボプラチン(CBDCA),ペメトレキセド(PEM),ベバシズマブ(Bev)による化学療法が奏効した症例を経験したので報告する。症例は84 歳,男性。主訴は呼吸困難,受診時右癌性胸水のため右肺は完全虚脱,縦隔は左方に偏位していた。右胸腔ドレナージ後気胸を合併し,開胸下,気瘻部に吸収性組織補強剤を貼付しフィブリン糊を塗布した。退院後外来にて1 コース目はPEM 500 mg/m / 2+Bev 15 mg/kg を投与した。重篤な副作用を認めず,2 コース目からCBDCA AUC4を追加した。7 コース施行後胸水はほぼ消失し,右上葉原発巣は縮小した。その後PEM+Bevの投与を継続した。投与開始から12 か月目(全14 コース施行)まで右胸水は良好にコントロールされ,右上葉原発巣は縮小が維持されていた。化学療法による副作用は軽度で安全に施行可能であった。16 コース施行後左癌性胸水を認め,化学療法開始後15 か月目に永眠された。
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