米国の TOD に見る新たなアクセシビリティ概念 Location Efficiency に関する考察

2006 
コンパクトシティの実現性を高めるためには,空間ビジョン,制度システム及び評価フレームの3つの要素の連動が必要である.本稿では,アクセシビリティを重視した土地利用・交通の統合政策としてのTODに着目し,それを支える制度システムと評価フレームに関する概観を行った.その結果,TODの評価フレームにおけるlocation efficiencyという概念の重要性が明らかにされた.これは従来の個別側面的なアクセシビリティ概念を束ね,個人の多元的な選択自由度を評価する新たな概念であり,トランジットエリアでの市場連携と主体間のネットワーキングを促し,サービス機会・住宅取得機会・投資機会の一体的改善という戦略的意味を有する.本稿では世帯の居住立地に関わる多元的な選択行動をモデル化し,location efficiencyがQoL最大化に直結した効率性指標として定式化されることを示した.
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