p-ベンゾキノンおよび1,4-ナフトキノンの水中における光化学反応

1975 
アントラキノンのようなキノン類がアルコール中で光還元され相当する還元体を与える機構については,最低励起π-π三重項状態のキノンがアルコールからラジヵル的に水素を引き抜くというBollandらの説が-般的である。著者らは,p-ベンゾキノン,1,4-ナフトキノンの水中における光化学反応を検討し,その反応機構にっいて考察した。その結果,p-ベンゾキノンは水中においては,アルコール中と異なり,π-π励起状態のみならずπ-π*励起状態からも反応が進行することがほぼ明らかになった。またかπ励起状態からの反応は,水のOH禰アニオンからキノンへの電子移動によって生じるアニオンラジカル経由の機構が,またπ-π励起状態からの反応は,キノンの極性構造への水のOH禰アニオンの親核的付加として考えられる。
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