高齢者・合併症をもつ進行癌症例の治療 : 手術症例

2008 
2002~2006年の75歳以上の頭頸部進行癌(stage III・IV)根治切除手術症例50例を対象に治療上の問題点について検討した。合併症の頻度は,高血圧36%,心疾患20%,脳・中枢神経疾患14%,呼吸器疾患16%,糖尿病12%であり,約半数は術前に他科へのコンサルトが行なわれていた。術前performance statusは,PS0 26例,PS1 12例,PS2 12例であり,PS3・4の症例はみられなかった。手術侵襲は,再建症例30例(遊離皮弁20,遊離空腸9,有茎皮弁1)を含むように若年者同様であった。術後合併症や譫妄の頻度は約2割と高くはないが,手術侵襲とのあきらかな相関はみられず術前からの予想は困難であった。高齢者でも理解力良好でPSが0~2であれば,進行癌に対する通常の根治手術は可能である。
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