An Early Rectal Cancer Showing a Distinguished Horizontal Spread: A Case Report

直腸Ra領域を中心とし,11cmに及ぶ粗大顆粒状隆起を呈したsm癌の1例を経験した.病理組織学的には高分化腺癌で,粘膜下層を中心に水平方向に進展し,癌周囲には高度の炎症性細胞浸潤を伴っており,1ylvonoであった.明らかな腺腫成分は認めず,癌中心部には,非癌正常粘膜の島状の残存がみられ,水平方向進展の顕著な本症例の早期癌における特異性について文献的に考察した.さらに明らかな腫瘤,潰瘍を形成せず,水平方向進展型の大腸癌で,炎症を伴う分化型腺癌を検索し,水平方向進展が顕著な癌で,周囲に炎症所見を伴う分化型腺癌は,生物学的に,より悪性度が低く,本症例は,その早期癌に位置するのではないかと考察した.