Detection of chlamydia trachomatis in urethral scraps.

1987 
Chlamydia trachomatis (C.trachomatis) は, 近年非淋菌尿道炎 (Non-gonococcal urethritis: NGU) の原因微生物として注目されているが, 細胞診断学的検索は現在まであまりなされていない. そこで, 尿道炎症状を訴えた男性93例から, 直接塗抹標本を作成し, Papanicolaou標本の細胞形態, 螢光抗体法 (IF法: Micm Trak Chlamydia Trachomatis Direct Test, Syva社), 酵素抗体法 (PAP法: クラミジア同定用キット, Ortho社) を施行し, この3者における陽性率および形態について比較検討した. また, 一方これらの症例は同時に細菌学的検索も行い, N.gonorrhoeaeと同定されたものを淋菌性尿道炎 (Gonococcal urethritis: GU) とした. その結果, Papanicolaou標本から封入体細胞は34.4%に出現したが, 封入体自体はPapanicolaou脱色後PAP法において陰性であった. また, 星雲状封入体, あるいはC.trachomatisの特徴的細胞像は認められなかった. しかし, 封入体の出現する症例は, MT法, PAP法により71.9%にC.trachomatisが陽性であった. C.trachomatisの陽性率はNGUで, MT法52.2%, PAP法36.2%であった. また, GUではMT法25.0%, PAP法33.3%が陽性であり, 淋疾後尿道炎の可能性が示唆された. さらに, MT法とPAP法の併用で陽性率は57.0%に上昇し, C.trachomatisの検出には有効と考えられた.
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