肝移植後,再発性C型肝炎に対するinterferon,ribavirin加療中に,肺,縦隔リンパ節結核を発症した1例

2009 
症例は50歳男性.C型肝硬変で当科加療中,2006年6月中国で脳死肝移植を施行した.帰国後当科受診し,再発性C型肝炎の診断で,2007年3月よりIFNα2b 150万単位週3回,ribavirin 200 mg/日の併用投与を開始した.同年11月よりIFNα2b 300万単位週3回,ribavirin 400 mg/日へ増量し,2008年8月にHCV RNAは陰性化した.同時期に撮像した胸部CTで,縦隔リンパ節腫大を認め,9月胸腔鏡下リンパ節生検を行い,縦隔リンパ節結核と診断された.肺結核の合併も認め,INH,RFP,PZA,EB 4剤による抗結核療法を開始した.2009年1月現在,IFNα2b 300万単位週3回,ribavirin 400 mg/日の投与を継続しながら,抗結核療法を行っているが,重篤な肝障害や拒絶を示唆する兆候を認めていない.肝移植後の縦隔リンパ節結核の報告は少なく,移植後リンパ増殖性疾患との鑑別も含め,示唆に富む症例と考えられた.
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