A CASE OF MALIGNANT LEFT ADRENAL PHEOCHROMOCYTOMA WITH METASTASIS TO THE SACRUM WHICH WAS SURGICALLY RESECTED
2003
症例は54歳,男性. 1994年6月,腹痛を主訴にCT検査を受け,左副腎腫瘤を指摘された.高血圧症は認めないが,尿中カテコラミン(CA)は高値を示した. CT, MRIでは,左腎門部と大動脈に接し,腎動静脈の間に発育する境界明瞭で嚢胞性変化を伴う最大径約10cmの腫瘤を認めた. 131I-MIBGシンチで腫瘤部と骨盤部に集積を認め, CTで仙骨部に腫瘤を確認し,仙骨転移を伴う左副腎悪性褐色細胞腫(無症候性)と診断した. 10月,左腎合併左副腎摘出術を施行.腫瘍は径10×6×4.5cm,重量145gで腎実質への浸潤はなかった.組織学的には,分泌顆粒を持つ大小不同の好塩基性細胞の充実性増殖を認め,褐色細胞腫と診断された,術後,尿中CAおよび代謝物は高値を持続し, 4カ月後に仙骨部分切除術施行後には,全ての尿中CAは正常化した. 4カ月後歩行可能となり退院.術後8年経過した現在,再発を認めない.悪性褐色細胞腫の治療には手術,化学療法,動脈塞栓, 131I-MIBG内照射などが挙げられるが,いまだ確立されてはいない.われわれは仙骨部に単発性転移を伴った悪性副腎褐色細胞腫に対して,原発および転移病変の二期的切除を施行し良好な結果を得た.
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