アカ(赤)の認識における一考察 -色彩認識、言語的運用、イコン性を中心に-

2015 
人間の認識する對象の色彩が同じであってもそれを自分の言語にどのように反映するかは言語によって同じ認識もあり、違った認識もあり得る。そこで本稿では「赤」の色彩に對して日本語ではどのように認識され、その認識は言語にどのように反映されるかを調査し、分析を行った。「あか~」と結合する複合語を對象に分析した結果、赤の色彩としての認識は對象の持つ本來の色彩からではなく、「あか~」を接頭辭とする對象の屬するグル一プ內のメンバ一同士の「關係」、または色彩として對立する他の對象との「關係」から決まるということが確認できた。また、「赤恥、赤の他人」のような「あか~」の「確な、明らかな」の意味は語源の「明るい」から由來することが確認された。また、「あか~」と結合する複合語はメタファ一、メトニミ一、シネクドキ一による言語的な運用も確認された。最後に、アイコンすなわち記號としてのアカのイメ一ジは、多樣な分野で禁止·警戒·注意などのアイコンとしての役割を果たしていることが確認された。
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