A CASE OF UNDIFFERENTIATED COLON CANCER

2011 
大腸癌イレウスに消化管穿孔を続発し,急速な経過を辿った大腸未分化癌の1例を報告する.症例は90歳の女性.腹痛と嘔吐を認め近医を受診し,消化管穿孔が疑われ当科紹介となった.腹部CTにて多量の腹腔内遊離ガスと上行結腸に腫瘍性病変を認めた.緊急手術を施行したところ上行結腸に硬い腫瘤を触知し,同部より口側腸管はイレウスを呈していた.またTreitz靱帯から120cmの部位より回腸末端まで血流障害をきたしており,腫瘍より口側5cmの盲腸に径1cmの穿孔を認めた.血流障害をきたした小腸を含む右半結腸切除と洗浄ドレナージを行った.切除標本では上行結腸に4×6cm大,4型の全周性腫瘍を認め,病理所見では異型の強い腫瘍細胞が充実胞巣状に認められ,一部漿膜に露出し脈管侵襲が著明だった.組織学的には,腺管形成や粘液産生を認めず大腸未分化癌の像を示した.術後汎発性腹膜炎,敗血症を併発し多臓器不全にて死亡した.大腸未分化癌は極めて稀であり,文献的考察を加え報告する.
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