Meaning of cytology in urinary tract neoplasm screening, and NMP22 combined use.

2003 
目的:現在尿路上皮腫瘍のスクリーニング法としては尿細胞診が広く用いられているが細胞異型の弱い腫瘍の場合には検出感度が低く偽陰性が問題となる. 近年開発された尿中腫瘍マーカーのNMP22は, 迅速に結果が得られ早期の尿路上皮癌を確認できるとされスクリーニングに広く用いられつつある. 今回われわれは, 尿中NMP22値と尿細胞診結果を組織診断および膀胱鏡検査と比較し, 今後の尿路上皮スクリーニング法について検討したので報告する.材料および方法:2000年7月から2002年4月までに当院泌尿器科より提出された外来自然尿675例について尿細胞診およびNMP22 (コニカMatritech UNMP22テストキットELISA法) を比較検討した.結果:臨床的および組織学的に31例の癌 (G1: 8例G2: 19例G3: 4例) が確認された. このうちNMP22では陽性が17例, 細胞診では14例, 陰性はNMP22では14例, 細胞診では17例であった. 細胞診では明らかな偽陽性症例 (+) はみられず, 疑陽性症例 (±) 17例に対しNMP22での偽陽性数は96例であった. これらの要因として細胞診で炎症や結石などにより細胞異型を示していたものがあり, NMP22では白血球成分の多い検体で高値を示していた.考察:今回の検討で尿細胞診では検出感度は低いが特異度が高く診断には欠かせない検査である. 一方, NMP22はG1の癌検出が細胞診に比べ優れているが, 膿尿などの白血球成分の多い検体では偽陽性結果が多く細胞診結果と乖離するためNMP22と尿細胞診との併用が望ましいと思われる.
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