Minilaparotomy using the Moving Window Method for Radical Operation in the Treatment of Colorectal Cancer is Minimally Invasive and Safe to be used by General Surgeon

2008 
はじめに: 大腸癌に対してmoving window法を用いた小開腹大腸癌根治術を施行した症例について検討を行った. 対象と方法: 2002年11月から2007年3月までに当院で大腸癌の診断で7cmの皮膚切開によるmoving window法により切除術が施行された175例を対象とした.これは同期間での当院の大腸癌手術症例数606例の29%に該当した. 吻合はfunctional end to end anastomosisもしくはdouble stapling techniqueによる器械吻合を用いた. 結果: 21名の外科医によって施行され, うち69例 (39%) が, 卒後3年目から9年目の12名の外科医であった. 39例 (22%) で創が10cmに延長された. 平均手術時間は127分, 平均出血量97mLで, 術中合併症としては, 縫合器による腸管損傷を1例 (0.6%) に認め, 翌日再手術を行った. 術後合併症を27例 (15%)(イレウス: 11例 (6%), SSI: 4例 (2%), ドレーンの逆行性感染: 3例 (2%) など) に認めたが, 縫合不全はなかった. 癌性腹膜炎の増悪, 認知症がきっかけの肺炎の悪化による在院死をそれぞれ1例に認めたが, 手術関連死亡はなかった. 82例 (47%) にクリニカルパスを使用し, 75例 (91%) がパスを完遂した. 全症例の平均術後在院日数は14日であった. 考察: 本法は通常の開腹手術と同様の直視下の3次元の手術であるため, 一般の外科医でも安全に施行できる低侵襲手術である.
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