肝原発mucosa-assosiated lymphoid tissueリンパ腫の1切除例

2013 
症例は71歳の男性で, 2003年5月検診目的の腹部超音波検査にて肝内に0.8cmの腫瘍を指摘された. 肝生検で, mucosa-associated lymphoid tissue (以下, MALT) リンパ腫と診断. 患者の希望で, 無治療で経過していた. 2006年2月腫瘍の増大あり, 当院紹介. 血液検査では, 貧血, 肝機能障害などの異常を認めなかった. 腹部超音波検査では, 肝S6に74×45mmの低エコー領域, 腹部CT所見では, 肝S6に造影効果のない, 低吸収域の占居性病変を認めた. 遠隔転移を認めず, 肝臓に限局した肝原発MALT リンパ腫と診断し, 2006年3月肝S6部分切除術を施行した. 切除標本の肉眼検査所見は境界明瞭な充実性腫瘍で, 病理組織学的診断でMALTリンパ腫と診断された. 肝原発MALTリンパ腫はまれな疾患であり, これまで2年10か月にわたり無治療で経過した報告はない. このまれな1切除例を若干の文献的考察を加え報告する.
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