Life Prognosis in Diffuse Brain Injury
1992
38例のdiffuse brain injuryについて,急性期の臨床所見およびCT所見と,生命予後との関係を検討した。diffuse brain injuryの定義は,受傷時より24時間以上遷延するGlasgow coma scale(以下GCSと略す)8点以下の意識障害を呈し,なおかつCT上でZimmermanら(1978)によるnon focalに属する所見を示したものとしたが,今回は,CT上focal abnormalityを合併した症例もその中に含めた。60歳以上,GCS 4点以下,受傷早期からの脳幹機能障害の3点が,diffuse brain injuryにおける臨床上の生命予後不良因子であった。CT所見では,diffuse brain swelling, perimesencephalic cisternsの消失を呈する例の生命予後が不良であった。diffuse brain injuryの生命予後不良因子として,1次性脳幹部損傷および,diffuse brain swellingの2点をあげ,考察を加えた。
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