Combination of hemodialysis and ascites dialysis as an effective management for a renal failure patient with refractory ascites caused by decompensated liver cirrhosis: a case report

2003 
難治性腹水, 肝硬変症を合併した慢性腎不全患者において血液透析と腹水透析の併用療法の効果を検討した. 症例は77歳, 女性. 10年前よりC型肝炎による肝硬変症を指摘された. 1年前より腎不全を指摘され内科的治療を続けていたが, 貧血, 尿毒症状, 腹水貯留が進行し, 透析導入を目的として当院に入院した. 左内シャント造設と同時に腹腔内に腹腔ポート (SMAP-27, Nipro) を植え込んだ. 血液透析中に, このポートに針を穿刺して腹水を抜き, 血液濾過および透析を施行して濃縮した. 濃縮した腹水を血液回路の動脈チャンバー側から点滴し, 30分から1時間ほど血液透析を続けた. 入院当初, 低蛋白血症 (TP 4.6g/dL) を認めたが, 蛋白濃度も6.0g/dLに上昇し, 腹部膨満も改善したので食事摂取も可能となった. 透析中の血行動態は安定し, 日常生活における活動性が向上した.腹水透析は, 腹水除去および体重管理を容易にし, 血液透析と併用することで全身管理が容易となった. 同時に加療できる時間的な利点とともに, 膨満感や尿毒症による症状から開放され肉体的, 精神的にQOLを是正したと考えられた. また, 腹腔ポートの使用によって腹水穿刺が容易となり, 腹水透析には有用なデバイスと考えられた.
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