TRH誘導体 (DN-1417) およびTRH-T投与のラット脳内ソマトスタチンにおよぼす影響
1985
TRHの誘導体DN-1417とTRH-Tを各々0.2mg/kg, 2mg/kgをラット腹腔内へ1回投与 (急性投与群), 1日1回連続10日間投与 (慢性投与群) し, ラット脳内ソマトスタチン様免疫活性 (IR-SRIF) の変化を検討した。その結果, DN-1417慢性投与群で, ラット脳内IR-SRIFの減少を大脳辺縁系を中心とする部位に認めた。投与量は, 0.2mg/kg投与の方が, 2mg/kg投与よりも, より有意のIR-SRIFの減少を示した。その減少は, ゲル濾過による検討で, ソマトスタチンー14が減少したためと思われた。SRIFが, 実験てんかんモデルにおいてけいれん惹起作用を有するとの報告とも合わせ, DN-1417の抗けいれん作用発現機序の一部に内因性SRIFが関与している可能性が示唆された。
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