高速増殖炉燃料再処理の MA 分離に用いられる HDEHP 吸着材の基礎特性に関する研究
2011
FBR 使用済核燃料に多含されるマイナーアクチノイドは発熱源となってしまい,それらが廃棄物に含まれることで地層処分にかかる費用や用地占有面積が増大してしまう問題がある。我が国では「高速増殖炉サイクルの実用化戦略調査研究において,廃液発生量が少なく,装置のコンパクト化が見込める,抽出クロマトグラフィ法により高レベル廃棄物と MA と特定の核分裂生成物を分離することが研究されている。そこで本研究では,HDEHP 抽出剤を含浸させた吸着材を用いる抽出クロマトグラフィ法を用いて,MA 回収プロセス構築を効率的に進める上で,分離工程における代表的な核分裂生成物である,Mo(VI), Zr(IV), Nd(III), Eu(III) の吸着平衡データ及び速度データの取得を行った。本研究の成果から HDEHP 吸着材を充填したカラムの破過挙動は,通液速度の増加に伴い,破過に要する時間は短くなることが確認された。また,カラムに充填した吸着材に対する各金属元素の吸着容量は,通液速度の増大にしたがい減少することが確認された。これらの試験結果から,各金属元素の吸着容量を増加させるためには,出来うる限り低速で通液し,十分な吸着反応時間を付与することが望ましいと考えられた。
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