A multi-institutional study of reconstruction for laryngopharyngoesophagectomy

2006 
現在,癌切除後の再建において確立された術式はなく,施設間の再建方法の多様性が逆に治療成績の大きな差を生み出している。そこで,各施設間における再建方法に関する多施設共同研究を行い,過去10年間の治療成績を調査した。切除範囲を統一するため,下咽頭原発で咽頭喉頭頸部食道摘出後の再建症例のみを対象とした。症例数は計764例。移植材料は空腸が最も多く764例中715例(93.7%)であった。照射歴,化学療法歴,総手術時間,総出血量,膿瘍形成率,瘻孔形成率,経口摂取開始までの期間,術後入院日数において各施設の現状に違いが見られた。総手術時間と総出血量に正の相関関係を,症例数と平均総手術時間に負の相関関係を認めた。PGE1の使用と血栓形成には有意な相関を認めなかった。照射の既往により創傷治癒の遅延を認めた。多変量解析にてペンローズドレーンの使用と長時間の手術が有意に膿瘍・瘻孔形成率を増大させた。今回の結果をふまえ,今後標準的再建手技の確立を目指してゆく。
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