small liver cancerとして発見された肝内胆管癌の1切除例

1993 
今回我々は,1.2cm大の比較的希な細小肝内胆管癌を経験したので,その組織像と造影エコー法(Enhanced US,以下EU)の超音波像を報告する.症例は66歳男性で,慢性肝疾患にて経過観察中,腹部USにて肝S2-3間に辺縁低エコー帯を有する1.2cm大の等エコー結節を指摘された.血管造影(DSA)では腫瘍濃染像等の有意な所見は得られなかったが,EUではドーナツ状のhypoechoic change with rim signの像を呈した.組織学的には腫瘍辺縁部は腫瘍細胞に富み,中心部は辺縁部に比して線維増生が著明に認められ,EU像に対応したものであった.肝内胆管癌は肝細胞癌のように血流に富む腫瘍ではないため,特に早期の細小肝内胆管癌では血管造影のみで所見が得られにくいと考えられる.EUにおける,hypoechoic change with rim signの所見は細小肝内胆管癌の早期診断に有用な所見の一つと考えられた.
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