A Case of Well Differentiated Papillary AdenocarcinomaUnder Long-Term Observation. Cytological Detection of Cilia and Brush Border-Like Structures.

1993 
症例は57歳男性で, 右下肺野の腫瘤陰影は4年8カ月前より存在し, その間2回の気管支鏡下擦過細胞診で悪性所見なく, 当科で行った気管支鏡検査でも診断を得ないまま, 右下葉切除を施行した. 術中穿刺細胞診では異型性に乏しく刷子縁様構造, 線毛様構造を認めたが, 細胞は大型で核の不同, 切れ込みを有するため, 高分化乳頭型腺癌と判断した. 病理病期は, pT2N0M0であった.この症例は, 刷子縁様構造や線毛様構造という腺癌としては稀な細胞像を有しており, 良性・悪性を判断する場合注意を要すると思われた. また, 肺腺癌の亜型分類によれば気管支上皮細胞型と考えられるが, 緩徐な経過と切除リンパ節に転移のなかったことは, この組織亜型の腺癌の悪性度を考える上で興味深いと思われた.
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