歯性感染症によるSeptic pulmonary embolismが原因の急性膿胸に胸腔鏡下手術を施行した1例

2011 
症例は81歳女性.発熱,左胸痛,右歯肉部腫脹にて近医を受診し,胸部X線で左胸水を指摘され当院を紹介された.白血球数と炎症反応が著明に上昇し,CTにて左多房性胸水と両側肺の胸膜直下に多発性結節を認め,敗血症性肺塞栓症による急性膿胸と診断した.また右上第1歯の埋伏と周囲膿瘍以外に敗血症性肺塞栓症の原因はなかった.治療は左胸腔ドレナージをおこなったが,十分ドレナージされないため,左胸腔内にウロキナーゼを投与した.ウロキナーゼの胸腔内投与により胸水は減少したものの膿胸腔は残存したため,胸腔鏡下手術を施行するとともに,埋伏歯を抜歯した.歯性感染症が原因の敗血症性肺塞栓症に起因する稀な急性膿胸を経験したので報告する.
    • Correction
    • Source
    • Cite
    • Save
    • Machine Reading By IdeaReader
    7
    References
    1
    Citations
    NaN
    KQI
    []