Effect of aging on the onset mechanism of bronchial asthma. 2. Responsiveness of blood basophils

1987 
気管支喘息86例 (男32例, 女54例) を対象に, 抗ヒトIgEおよび特異抗原 (ハウスダスト,カンジダ) による好塩基球からのヒスタミン遊離におよぼす加齢の影響について検討を加えた. ヒスタミン遊離の結果は%ヒスタミン遊離で表わされたが, その程度は0~19%を低反応, 20~29%を中等度反応, 30%以上を高度反応として3段階に分類した.1. 抗ヒトIgEによる好塩基球からのヒスタミン遊離は, 血清IgE値が501IU/ml以上の場合は年齢と関係なくIgE値依存性であった.一方血清IgE値が低い症例 (300IU/ml以下) の好塩基球では, 年齢が高い群ほど反応性が低い例の比率が大きい傾向がみられ, 加齢との関連がより明らかに観察された. また発症年齢別検討では, 40歳以前発症症例の平均%ヒスタミン遊離は30.5±5.6%, 40歳以後の発症症例では18.6±2.8%であり, 40歳以前発症症例の好塩基球は, 40歳以後発症例に比べ有意に高い反応性を示した.2. ハウスダストに対する好塩基球の反応性は, 全般的には特異的IgE抗体依存性であり, RAST score 2+以上の症例の多くが中等度以上の好塩基球の反応性を示した. 一方このようなRAST score 2+以上の症例においても, 61歳以上の年齢層では好塩基球が低反応を示す症例もみられ, 加齢にともないハウスダストに対する好塩基球の反応性は低下する可能性が示唆された.3. カンジダに対する好塩基球の反応性も, RAST score 2+以上の症例においてより高度であったが, 0+または1+の症例においても中等度以上の反応性を示す症例がみられた. また中等度以上の反応性を示す好塩基球は, 41~50歳および61歳以上の年齢層においてより高頻度にみられた.
    • Correction
    • Source
    • Cite
    • Save
    • Machine Reading By IdeaReader
    0
    References
    7
    Citations
    NaN
    KQI
    []