S-1が著効した再発胆嚢癌の1 例

2010 
gemcitabine(GEM)が無効であった胆嚢癌術後再発例に対し第二選択薬としてS-1 を投与し,著効した1 例を経験した。症例は70 歳,男性。胆嚢炎,胆汁性腹膜炎の診断にて他院で胆嚢摘出術,腹腔洗浄ドレナージ術が施行された。術後の病理組織検査でss胆嚢癌と診断されたため追加手術を施行された。追加手術後の経過観察中,肝門部に局所再発を来し,当施設にてGEM 投与を開始した。4 コース投与するも効果なく肝転移巣も出現したため,S-1 120 mg/day に変更した。2コース後には肝門部の再発巣は著明に縮小,肝転移巣もほぼ消失し,65%の腫瘍縮小効果を認めた。その後も部分奏効が維持され,無増悪生存期間は8 か月,GEM開始後からの生存期間は17.5 か月であった。GEM無効後S-1 への変更でQOLも良好に維持され長期生存が得られた。
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