A Case of Idiopathic Rectal Perforation without Peritoneal Sign

2007 
症例は32歳の女性で, 腹痛で発症し来院した. 腹部XpおよびCT上明らかな腹腔内遊離ガス像を認めたが, 下腹部に軽度自発痛のみで触診上は筋性防御・腹膜刺激症状認めなかった.腹膜刺激症状がなかったため, 特発性気腹症や腸管. 胞性気腫症なども考慮したが, 消化管穿孔を否定できず腹腔鏡検査を施行した. 直腸(Rs部)の漿膜に膿苔の付着とその部位の腸間膜に血腫を認め直腸穿孔の診断にて開腹した. 腹膜炎は限局しており, 切除後吻合予定腸管の浮腫・炎症所見が軽度しか認められないことから, 十分な腹腔内洗浄を行い, 1期的に低位前方切除とドレナージを施行し良好な経過で11病日に退院した. 大腸の特発性穿孔・破裂はS状結腸に70~80%と多く, 直腸発生例は比較的まれであるが, 腹膜炎の中でも生体に及ぼす侵襲が大きく全身的な炎症症状を呈し敗血性ショックへ移行することもあり, 予後も不良なことが多い.
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