II.各論:3.胃全摘術後の栄養管理

2011 
進行胃癌患者の85%はなんらかの体重減少を伴うとされている.術前から栄養障害がある場合,手術直後から積極的な栄養管理を行うことが望ましい.侵襲後は循環動態が安定したら,なるべく早期に経腸栄養を開始することが推奨されている.最近は術後早期に経口摂取を開始する報告も増えている.胃全摘術後遠隔期は主として食物の絶対的な摂取不足,小腸の通過時間の短縮などに伴う間接的な消化吸収障害に起因する栄養障害が起こるため,栄養素の必要性を十分念頭におきながら診察にあたることが肝要である.
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