高齢者の高血圧―フレイル,認知症を合併する高血圧の管理

2017 
高齢者の高血圧有病率は非常に高く,高齢者の脳心血管病発症への高血圧の寄与度は高い.近年の後期高齢者も含めた大規模臨床試験の結果から,降圧療法は年齢にかかわらず高齢者の予後を改善させることが示唆されている.一方,高度の虚弱(フレイル)や認知症を有する高血圧患者の前向き臨床試験はなく,疫学研究の結果からこのような患者への降圧療法の恩恵は乏しいことが示唆される.したがって,高齢者高血圧においては個々の患者が有する背景因子を総合的に勘案して降圧療法の適応や降圧目標を設定することが求められ,ときに降圧療法を減弱したり中止したりする必要性が生じることも認識する必要がある.
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