子宮癌手術後下肢に生じたStewart-Treves症候群―ドセタキセルと放射線併用療法が有効性を示した症例

2005 
76歳女性。子宮癌のため子宮全摘術の既往あり。10年前より右下肢に浮腫が出現していた。初診の2週間前, 右下肢に直径約5mmの紫紅色小結節に気づき, その後急速に増加。右下肢全体に無数の結節がみられるようになった。病理組織では真皮内に不規則な小血管構造を有する異型性の強い腫瘍細胞巣がみられた。Stewart-Treves症候群と診断し, 放射線照射, インターロイキン2およびドセタキセルの静脈内投与を行った。放射線照射とドセタキセルの併用でpartial response (PR) の奏効度を示した。治療により一旦軽快したものの, その後, 腹部,臀部, 反対側下肢に小結節が増加し, 初診から約1年後に死亡した。Stewart-Treves症候群を含めた血管肉腫は予後が極めて不良であり, 患者のQOLを考慮した治療の選択が必要であり, 今後標準化したプロトコールの確立, 新薬の開発が望まれる。
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