皮疹を主症状とするsenile EBV-associated B-cell lymphoproliferative disorderの1例

2006 
65歳, 男性。2005年5月6日より左臀部の帯状庖疹を発症。ほぼ同時期より前額部に座瘡様発疹が出現。以後上腹部, 左眉毛部にも同様の皮疹が出現し徐々に増大した。初診時, 前額部に38×35mm大と上腹部に17×22mm大の腫瘤, その他直径2cm大までの腫瘍を数個認めた。左眼囲から頬部にかけては腫脹し, 表在リンパ節を数個ずつ触知。上腹部腫瘤からの生検にて, 皮下組織を中心とした大型および小型リンパ球様細胞の高度な浸潤と広範な壊死を認めた。大型細胞は, CD20, CD79a, CD30, EBERs陽性で, 免疫グロブリンH鎖JHにて遺伝子再構成あり。全身的には咽頭壁の不整肥厚を伴う扁桃肥大, 肺野に2個の小結節像, 腹部にも腫大した3個のリンパ節を認めた。可溶性IL-2R 2760U/ml。CD4細胞数320/mm3, リンパ球幼若化能は著明低下。EBV抗体価は既感染パターン, EBV-DNA<2.0×10コピー。R-CHOPにて皮疹消褪傾向を示したが, 再燃および日和見感染症を繰り返し, 1年5ヵ月間の入院の後, 完全寛解となり退院した。皮疹を主とする本症は稀と考え報告した。
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