In vivo Visualization of the Rat Sexually Dimorphic Nucleus of the Preoptic Area

2010 
ラット視索前野性的二型核(SDN-POA)はその大きさ に性差がある神経核として知られており,雌に比べ雄で有 意に大きい.ヒトでも相同の神経核の存在が報告され,性 同一性障害との関係が最近注目されている.SDN-POAの 雄性化は,周生期の雄仔精巣から産生分泌されるテストス テロンが芳香化され,エストロゲンとして α型エストロ ゲン受容体(ERα)に作用することで引き起こされること がわかっているが,その詳細な性分化機構についてはいま だ定説を得ていない.この最大の原因は in vivo で SDNPOAを可視化できないことにあり,この隘路を解決すべ く,ERα遺伝子プロモーター 0 Bトランスジェニックラッ ト の解析を行ったところ,SDN-POAニューロンがプロ モーター活性依存的に発現する緑色蛍光タンパク(EGFP) によって特異的にラベルされ,その領域の大きさに SDNPOA同様の性差が存在することが明らかとなった .われ われはこれを 0 B-SDNと定義した.この結果により in vivo における SDN-POAの可視化が実現し,今後 0 B-SDN 形成過程の可視化などを通して,性分化機構解明に向けた 研究進展が期待される.
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