東海村臨界事故における重度被ばく患者に対する線量分布の詳細解析; 原研・放医研共同研究

2001 
東海村のウラン加工施設において発生した臨界事故では、現場にいた3名の従業員が重度の放射線被ばくを受けた。このうち、沈殿槽にウラン溶液を投入する作業を行っていた2名は、中性子とgamma線が混在する核分裂線源近傍において、著しく不均等に被ばくした。これらのことが、この2名の臨床症状に深く関係していたと推定されている。したがって、2名の重度被ばく患者に対しては、臨床症状との対比のために、部位ごとの中性子及びgamma線による線量分布の情報が不可欠である。原研では、放医研との共同研究として、被ばく時の位置、姿勢を模擬した計算シミュレーションを実施し、重度被ばく患者の線量分布を詳細に解析した。本解析結果は、中性子及びgamma線高線量被ばく時の人体影響の解明、その治療法等、学術面での研究の進歩のために利用されると期待される。
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