気孔構造を制御した多孔質Hydroxyapatite (APS-7) の抜歯窩填塞における組織学的研究

1988 
連通した真球状の気孔を有し, その多孔質構造を制御したhydroxyapatite ceramics (APS-7) の歯科領域への応用について検索するために, ビーグル犬抜歯窩にAPS-7顆粒を填塞し, 2, 4, 8, 16週について病理組織学的検索を行った。その結果, 2週では抜歯窩底部では既に周囲の既存の骨組織からAPS-7顆粒に向かって新生骨骨梁が伸び顆粒周囲を取り囲むようになり, 顆粒の気孔内部では上皮直下で周囲が線維性結合織に被覆されている顆粒においてもその気孔内に骨芽細胞様の類円形の細胞が認められた。4週ではAPS-7顆粒は新生骨基質に直接取り囲まれ, 気孔内においても新生骨形成が多く認められ, 8~16週では次第に顆粒間隙が新生骨で満たされていった。以上の結果から, APS-7は新生骨形成のための単なる足場機能以上の機能を有していることが推察され, 歯科領域における効果的な補填材であると考えられた。
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