沖縄本島南部米須・慶座地域の知念層および“赤色石灰岩”の石灰質ナンノ化石年代

2005 
知念層は,石灰質砂岩・砂質石灰岩よりなり,泥岩からなる上部中新統~鮮新統島尻層群と,礁性堆積物からなる更新統琉球層群との間の中間的な岩相を呈する.“赤色石灰岩”は,琉球層群最下部に位置し,溶解・浸食を受けて変質した砕屑性・石灰藻球石灰岩よりなる.本研究では,米須・慶座地域で掘削されたコアの石灰質ナンノ化石生層序を検討した.基準面13(1.97 Ma)は,米須コア試料では知念層上部中にあるが,慶座コア試料ではDiscoaster属の産出が散点的かつ頻度が低いため識別できない.基準面12(1.73 Ma)と11(1.65 Ma)は,両コア試料で“赤色石灰岩”の基底付近に引かれる.基準面10(1.45 Ma)は,米須では“赤色石灰岩”と那覇層の境界付近に,慶座では“赤色石灰岩”中に位置する.よって,知念層は1.73 Ma以前,“赤色石灰岩”は1.65~1.21 Maに堆積したと考えられる.
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