子宮頸がん検診標本の適否状況と発見病変 : Liquid based cytology法とconventional法の比較

2008 
目的:子宮頸がん検診における標本の適正状況について, Thinlyer法と従来からの塗抹法を比較検討した.対象:平成15年度に当施設で行った検診標本1万7972件を対象とした.方法:標本作成法別に, Thinlyer法 (Cervexブラシ採取1万2601件, 綿棒採取4448件) と綿棒採取による直接塗抹法 (従来法) 923件についてBethesda Systen 2001の標本不適正の基準で年齢別, 項目別に比較検討した.成績:Thinlyer法は, Cervexブラシでは扁平上皮細胞 (上皮細胞) 不足72件 (0.6%), 移行帯由来細胞なし148件 (12%) で総数216件 (1.7%)(2項目あり4件) であった.同法の綿棒では上皮細胞不足316件 (7.1%), 移行帯由来細胞なし453件 (10.2%) で総数706件 (15.9%)(2項目あり61件) であった. 従来法は, 上皮細胞不足159件 (17.2%), 移行帯由来細胞なし66件 (7.1%), 乾燥8件 (0.9%) で総数180件 (19.5%)(2項目以上あり53件) であった. このように, Thinlyer法は従来法に比し不適標本が有意に少なかった (P<0.01%). 年齢別の不適標本数は, Thinlyer法は年齢間に差がないが, 従来法は高齢化とともに増加し, 60歳代では42%の出現率であった.結論:Cervexブラシ法によるThinlayer法は, 適正標本の作製に優れている.
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