Paclitaxel・TS-1 併用療法が奏効した腹膜播種を有する胃癌の1 例
2005
症例は49 歳,女性。腹膜播種を有する切除不能進行胃癌と診断し,化学療法としてpaclitaxel (TXL)・TS-1 併用療法を施行した。投与スケジュールは,day1, 8,15 にTXL 60mg/m2 を静脈内投与,day1 〜5, day8 〜12, day15 〜19 にTS-1 120mg/day の経口投与を1 クールとし, 5 週間ごとに施行した。経過中,grade 1 の末梢神経障害を認めるのみで,その他重篤な副作用は認めなかった。治療効果としては1 クール終了後より腹水の減少を認め腹部膨満感が改善し,2 クール目以降は通院による治療が可能になった。6 か月経過後に腹水の増加および出血傾向がみられ治療を変更した。最終効果判定は1 クール終了後より縮小した病巣は4 クール終了後でも著明な縮小および平坦化を認め,効果判定はPR であった。TXL ・TS-1 併用療法は腹膜播種を有する胃癌症例に対し,治療効果およびQOL の面から有望な治療法として期待される。
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