A case of thymic cyst the epithelial cells of which were identified by percutaneous aspiration cytology

1998 
症例は72歳の女性.咳, 血疾で紹介受診.胸部CTで前縦隔に類円形の腫瘤影が認められた.CT下に経皮吸引細胞診を施行したところ, 泥状液を排液し, 検鏡したところ変性物質と, 変性した線毛円柱上皮が認められた.以上の臨床所見と細胞像より, 線毛円柱上皮を内張り上皮とする先天性胸腺嚢腫を考えた.本症は穿刺排液後も充実部分が認められ, 胸腺腫との合併の可能性も考え, 手術を行った.摘出標本は38×27mmの表面平滑な単房性の嚢腫で, 内腔は泥状物で占められ, 組織所見は線毛円柱上皮を内張り上皮とする単房性の嚢腫で嚢腫壁に脂肪組織と胸腺組織を認めた.腫瘍病変は認められなかった.以上より線毛円柱上皮を内張り上皮とする先天性胸腺嚢腫と診断した.先天性胸腺嚢腫は比較的稀な疾患で術前診断が困難なことも多いが, 今回の症例では経皮吸引細胞診を行うことによりその内張り上皮を特定でき, 画像所見と合わせて先天性胸腺嚢腫と診断することができた.
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