酸化チタン(IV)担持貴金属触媒の一酸化炭素水素化触媒活性と一酸化炭素活性化能

1987 
Tio2に担持したRh,PdおよびRuの3種の貴金属触媒について,CO水素化反応における触媒活性を調べ,触媒活性の差異の要因について検討した。いずれの触媒活性も還元温度の影響を受け,Rh,Pd両触媒は400℃還元が200,500℃還元より高活性を示すのに対して,Ru触媒では200℃ 還元が最な高活性を与えた。こうした還元温度の影響にかかわらず,触媒活性序列は,Rh>Ru>Pdであった。400℃還元の触媒のH,,COに対する反応温度付近での吸着能はいずれもRh>Pd>Ruで,不可逆吸着CO量も同序列となり・いずれも触媒活性序列とは一琢しない。不可逆吸着COの200℃での水素との反応性をIRにより調べた結果,メタンへ.奉換速度はRh>>Ru>Pdの順となり・Rhでは触媒反応速度の20倍以上,Ru,Pdではほぼ同程度の速度が得られた。ここで,Ru,Pd両触媒では不可逆吸着COの大部分が表面炭素に転換されることが明らかとなり,水素の表面炭素生成促進効果が確認された。こうして生成した表面炭素はPd触媒の場合強い触媒毒となる。一方,これらの触媒のアセトンに対する水素化活性はCO水素化の活牲と必ずしも相関せず,Ru>Rh>Pdの序列となるが,触媒間の差は小さい。これらの結果からRh,Ru,Pd触媒では少なくとも反応初期においては不可逆吸着COが反応活性種であり,その活性化能が触媒活性た対して重要な因子であると思われる。
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